奴のとなり



「まいどーーー!!」



ばんっと壊れそうな音をたてて、
木の扉は痛々しく開く。



誰が来たかなんて、
みんなっていっても3人だけど、わかってる。



ケイちゃんだ。



彼はヒーローのように颯爽と現れて・・・。



とは言えない、かなり見苦しい形で現れた。



両手に鞄とコートを抱えて、少し息が切れてる。



そうだよね、あたし達の荷物だよね。



だけど、
どの格好じゃんけんで負けた子が
荷物持たされてるみたいで、ちょっと笑える・・・。



声を押し殺して笑ってるのに、
すっかりバレてて、荷物で頭を叩かれた。










< 171 / 555 >

この作品をシェア

pagetop