奴のとなり
奴の長い指があたしを撫でてるってだけで、
それを想像しただけでドキドキした。
どれぐらい触られてたんだろう。
数秒だったのか、数分だったのか分からない、
でもずっと撫でられたいって思った。
なんて浸っていたとき、
「耳が赤い」
って声が降ってきた。
がばっと起きて、耳を両手で隠す。
恥ずかしい!!
耳が赤いって!!
そんな乙女なことありえない!!
・・・・・・・・・。
しまった・・・。
今からか?
今からもう一度寝たフリもありか?
恐る恐る振り返ってみたけど、もう遅かった。