奴のとなり
中には誰も居なくて、
テレビだとか、卓袱台と座布団がある。
雑誌だとか、漫画だとか、
お菓子とかが置いてある。
もしかしたら第2の溜まり場なのかも。
そう思わせる雰囲気がある。
だから勝手にあがったのか、
って妙に納得してたら
奴はどかりと座布団に座って、
視線を正面の座布団に向ける。
座れってことらしい。
あたしは
そこに腰を下ろし、
一応正座してみた。
少しして、
襖が開かれるんだけど、
それまで重たい沈黙は続いた。
ひっそりと拷問のように。