奴のとなり
正面のソファーに座るナナミさんも
同じものをもってるけど、
色が黒いからブラックなのかも。
やっぱり大人だ。
じっと見てると、
ナナミさんと目が合い、何だかドキドキした。
自分の周囲に
居ないような人だからかな。
ナナミさんは
コーヒーを一口飲むと、テーブルに置いた。
「俺にする?」
仏スマイルで口にした言葉。
あたしは全く理解できなかった。
そんなあたしをナナミさんは優しく見つめた。