奴のとなり



自意識過剰だよね・・・。



そうだったらいいのにって
期待がそう思わせただけ。



あたしは冷静に、客観的に、
あぁあそこに居たんだなって思っていた。



当たり前だったはずなのに、
今は信じられない。



夢だったのかも、って思うほど。



当たり前に居た場所が、
今は自分の居場所じゃない。



それから一日は始まった。



神崎さん・・・、
小悪魔さんと近い席ってのは案外厄介で、
あたしは一日中そわそわしてた。



昨日のことがあって、一人で気まずい。



謝ろうと思ったけど、
なかなかタイミングが悪くてダメだった。



授業が終わって、鞄を急いで纏める。



一番に教室を出ようとして、手を止めた。










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