奴のとなり
やばい・・・。
これ完璧迷ってるよね・・・。
ここがどこか知ろうとしても、分からなくて、
最悪警察の人に道を聞くしかないよね。
自分に呆れて、溜息が出る。
溜息をついていると、
ポケットの携帯が震える。
画面を開くと、
ケイちゃんって表示されてて、驚いた。
出ようか、出ないでおくか・・・。
「もしもし」
「おぉ、俺や。
お前こんな日にどこおるねん」
「・・・」
「なんや、だんまりか」
「ケイちゃんは?」
「俺は・・・、
もちろんコレと一緒に決まってるやんけ!!」
ケイちゃんが電話の向こうで、
小指を立ててるのが見える。