奴のとなり



ほとぼりが冷めるまで
どれぐらいかかったんだろ。



最後には息も切れてて、
酸素がほしいから話すのを止めてた。



「ぶっ」



その姿があんまり面白くて、
思わずあたしは噴出してた。



それで思いっきりケイちゃんに睨まれた。



「だって―」



「だってもクソもないわ!
人の家でイチャつきやがって」



「それは一樹桃矢が悪い」



「一樹!!」



「・・・」



奴はさっきから自由にしてて、
漫画を読んだり、らーめんを食べたり。



奴と漫画ってなんか結びつかないけど・・・。



だってさっきから読んではいるけど
笑ったりっていう変化が無い。



ぱっと見たところじゃ、
重要な書類に目を通してる雰囲気。










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