奴のとなり



2階は相変わらず変わってなくて、
しゃんぷだとか漫画が散らばってる。



いつもなら、
迷わずしゃんぷを手に取るところだけど、
今日はそんな気持ちにならなくて、
あたしは座布団の上に腰を下ろす。



もっと長く待つことになると思ってたけど、
ケイちゃんはすぐに襖を凄い勢いで開けてやって来た。



「待たせたな!」



手にはらーめんが二つ。



あたしのはいつも通りミニらーめん。



それを机の上に置くと、
ケイちゃんはあたしの正面に
どかりと腰を下ろした。



物凄い勢いでらーめんを啜ると、
やっとあたしを見て箸を止める。












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