奴のとなり



あたしはその声に体が固まり、もしかして自分が間違ってたのかもって思ったりした。



ちょっと冷や汗が流れる。



だって、どっちにしても傷つけたんじゃなかろうか。



またしても、失敗してしまった感がいっぱいで、これをどう取り繕えばいいか困る。



奴はあたしを引き寄せると、強引に唇を奪い、貪る様な強引なキスをした。



「ん゛ん―――――っ!!」



不意打ち過ぎて、十分な酸素を吸ってなかったから、あたしは苦しくて苦しくて仕方なかった。



いつもは苦しいけど、こんな感じじゃない。



そう思うと、奴が奴なりに優しくしていてくれたんだって分かった。



でも、でも、これは本当に苦しい!!
















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