奴のとなり
あたしはリビングを後にして、夜まで時間があるから出かけようと準備を始めた。
もう月末で今月分のお金が余ってる。
それに大晦日は色々安いからね。
今日ぐらいは少しオシャレをして出かけるのも良いのかもしれない。
準備を終えて、あたしは家を出る。
冷え切った外気に、身を震わせながら、マフラーをもう一巻きして、足を速めた。
電車に乗って、賑わう街まで繰り出す。
沢山の人で賑わう街は、どこかいつもと違うと感じさせる。
買い物いっぱいしなきゃって気持ちにさせられる。
適当に街をぶらつき、あたしは一つの店の前で足を止めた。
「かわいい・・・」
目の前のショーウィンドには綺麗なワンピースがあって、あたしは一目惚れ。
でも目の前には白と黒の2色あって、あたしの中で迷宮入りしそうなほど決められなかっ
た。