奴のとなり



彼女は躊躇うことなくガラスで出来た重いドアを開けると、中に居る人に声を掛ける。




「こんにちは!!皐月今日います?」



綺麗な女の人が出てきて、彼女と話してる。



サツキって人を探してるらしい。



ふいに、髪に違和感を感じた。



吃驚して振り返ると、背の高い男の人が、あたしの髪を掬っていて、まじまじと見つめてる。



金色でゆるいパーマのかかった髪を片方だけ耳にかけてて、すごく綺麗な男の人。



目もカラコンなのか青くて、肌の色も白くて染み一つない。



線の細い、中性的な男の人。










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