奴のとなり
・・・・・・、神さま。
天使様が現われました。
どうやって帰っていいか分からなかったから、これは天からの恵みだ。
あたしは顔を輝かせて、心の底から喜んだ。
「実は電車代が無くって、困ってたんです。サツキさんが天使に見えました」
「あらまぁっ!天使だなんて!!あっ、皐月って呼んでくれていいのよ。それに敬語もなしでね」
「うっ・・・、はい・・・。あっ、うん」
「ふふふっ、可愛すぎねー。あたしが男だったら桜ちゃんを彼女にしたいわー」
車に乗り込みながら、サツキさんは笑いを零す。
なんかもう、お姉さまってかんじ。