奴のとなり
「どわっう!!」
熱いものに触れたかのように、跳ねて離れられるとこっちもショックなんですけど。
「ちょっとケイちゃん。そんな態度って傷つくんですけど」
「あー・・・、さくちゃん?」
「へ?あたしが何?」
それっきりケイちゃんは口を開かなくて、面倒くさいから放置した。
いつの間にか、奴もナナミさんもいなくて、おばさんは
「2階でいつも通りやってるよ」
って笑ってた。
ケイちゃんは逃げ出すように上に上がってしまって、あたしもどうせ上に行くんだから一
緒に行ってくれてもいいじゃんって思った。