奴のとなり
「女?男?」
「もちろん男だよ・・・、体だけは」
「ははっ!!」
「明日ね、一樹桃矢と会いに行くの」
「へぇ、それは楽しみだな」
「うん」
「ははっ!!」
別の意味でだよって、ナナミさんは笑ったけど、あたしには意味不明、意味ワカメだった。
「桜ちゃん」
「はい?」
「約束覚えてる?」
約束?
ナナミさんは愉しそうにお酒をジュースのように飲みがら、視線を奴に向ける。
「誕生日」
ナナミさんはぽつりとヒントをくれた。