奴のとなり
「まぁ入んなよ」
ここからが地獄の始まり。
リビングのソファーに腰を下ろすと、目で冷蔵庫を指す。
「16歳…」
「気にするような顔してないじゃんか」
と無理にお酒を勧めた。
ケイちゃんのおばさんとはえらい違い。
どんちゃん
どんちゃん
どんちゃん
酒盛りは深夜まで続いて、母はぐでんぐでんになっていた。
驚いたのは、母には量は劣るものの結構な量を飲んでいたにも関わらず、桃矢くんは顔色一つ変えていなかったこと。
ただ、母のムチャクチャな話に頷き、顔を緩めていた。
気づけばあたしは眠りに落ちていて、そこで何を話していたのか耳にすることもなかった。
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