奴のとなり
脱いだスリッパを履いて、プリーツスカートの皺を伸ばす
ふと、視線が隣のベッドの方に向かった
カーテンが閉まってる
たしか、あたしと小悪魔さんがここに来たときは確かに開いていて無人だったはず
ゆっくり覗くようにカーテンを少しあけて、あたしは目が、心臓が体から飛び出すかと思った
「桃矢くん…」
そこには何故か丸椅子に座って空のベッドに突っ伏す桃矢くんがいた
3週間…ほぼ1ヶ月ぶり
桃矢くんは眠っているらしく、静かに体を上下させてる
あたしは怖くなってカーテンを閉めた
小さな動悸があたしを襲う
体中の血管が脈打つのがわかる
ここにいちゃダメだ
そう思った瞬間、あたしは駆けだしていた
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