奴のとなり
桃矢くんは間髪入れずに
「どっちでもいい」
とご飯を食べながら言い放った
いやいや、
どっちでもいい
それって興味ないってことだよね!?
なんか・・・・・・・、一番傷つくんですけど・・・
ぶすっとしてるあたしを横目に見た桃矢くんは驚いた顔してみて、手を止めた
「桜?」
「・・・・・・」
結構なんだかんだ言って長い人生から考えたら一瞬かもしれないけど、それでも短い時間なりに一緒に過ごしたから、桃矢くんはあたしの変化に目ざとい
いろいろあったから変化に敏感なのかもしれない
「どうした?」
「・・・・・・なんでもない」
「話せ」
「なんでもないってば」
「食わせるぞ」
うりゃとばかりに、手がずいずいと近づいてきて、餃子が目の前に
もう匂いだけで失神しそうなほどお腹はいっぱい
「どっちでもいいって言った」
「言ったな」
「興味ないって・・・」
「ん?」
「興味ないってことだもん」
「落ち着け」
「あたしのことどうでもいいって言ったもんっ!!」
興奮し過ぎて、力んだ勢いのまま立ち上がってしまった
ちょっと興奮しすぎたって分かってたけど
一度火がついちゃうと止めるのは難しいらしい
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