奴のとなり
「それって、あたしがしないって言えばしないの?」
素朴な疑問が浮かんだまま口を突いて出る
桃矢くんの眉間がぎゅっと寄ってる
「まぁな」
ちょっと不機嫌な声
どうやら、あたしと桃矢くんは今日そういうことになるらしい
うん、覚悟は出来た
こくりと一人頷いてるのを、不思議そうに眺められていた
「今日泊まるか?」
その言葉はあたしの考えが知りたいんだろうって分かる
あたしにその意思があるかどうか
いつもの俺様な桃矢くんからは想像出来ない優しさだよね
こくりと頷くと、桃矢くんは優しく微笑んだ
のも一瞬で、妖艶な笑みを浮かべた
「今更後戻りできねぇから」
とっても楽しそうに
目の前にある、ケイちゃんの食べさしのポテトを摘みながら
.