奴のとなり



しまった、気になる。



あたしは携帯を取り出すと、
ケイちゃんにこっそりメールを送る。



『前の席の子に目立つって言われた!
やっぱり地味でも目立つことあるの?!』



返信はすぐにあって、
『えっ!?天然か!?』
と返ってきた。



えぇっ!?



天然って3人に言われた・・・。



あたしはしっかりしている優等生なのに。



『天然じゃない!死ね!!』
、そう送って携帯を閉める。



手の中で携帯は震えていたけど、
もうメールなんて見るもんか。



携帯を机の奥に入れると、
あたしは授業を受けるべくノートを広げた。



でも、気になることがありすぎて、
全くと言っていいほど集中できなかった。



ただ何度も時計に目を遣り、
時間ばかりを気にしていた。











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