奴のとなり



彼女は魅惑的に足を組み、
手を顔に添えると

「眉目秀麗」

と微笑んだ。



「一条さんは
地味とは反対に
高嶺の花として目立っているのよ」

と、目を細めて柔らかく言い放つ。



もうあたしは

「はぁ」

とか

「そうですか」

しか答えられない。



彼女が言うとおりならば、
どうやらあたしは悪目立ちしているようではないらしい。



それ以上に、
あたしはどうやら美人と呼ばれる存在らしかった。



まぁ確かに、この茶色い髪は学校では一人だけだ。



この髪のせいで、
あたしは1ヶ月に2回指導室にお呼ばれする。










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