ほんとの自分。
太陽「ほんとにごめん…。付き合えない。」
女「もう死ぬ…。私はこの世にいても意味がない。」
太陽「いや、命は大切にしたほうがいいって。」
女「じゃあ付き合ってよ。」
太陽「だから…。」
女「だから…?」
太陽「ごめん…。」
電話が切れた。
ツーッツーッツーッ…
という音が室内の沈黙を打ち破った。
その日から毎日、メールや電話がきた。
きっとわかってくれる。
そう思い、着信拒否にはしなかったのだ。
だが、日に日にエスカレートする一方だった。
バイトが終わって、携帯をチェックすると、150通ものメールがきていた。
『死ぬ…』
『死ぬ…』
『なんで?』
『好きなんです』
『子ども産みたい』
『幸せな家庭を作るの…』
『私が専業主婦で…』
『ねぇ…ねぇ…』
太陽は、女に対して恐怖心を持つようになっていた。
学校でもメールや電話来ていた。
授業も実習も集中が出来ず、常に恐怖心と脱力感に囚われていた。