咎人の歌


朝食を無駄に豪華な食堂で済ませると、クラスの違う三春と浮間は校舎の前で別れた。


三春は普通学科、Bクラスの所属だ。
二つある校舎の内、東側に佇む全体的に青みがかった建物が学舎にあたる。


三春は、この青い校舎があまり好きではなかった。


寒々しい外観に、どこかよそよそしいとすら感じられる位の落ち着いた雰囲気……クラスからは既に距離を置かれているのだが。



クラスには三春の他にも『はぐれ』と認識された生徒は数名居たが、別に群れるつもりはなかった。


寧ろ一人の方が、此処では身軽だとすら考えている。

別に『はぐれ』同士が馴れ合ったところで何かが解決するわけでもなく、口をきく生徒が増える…ただそれだけだと。

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