優しい檻
「話にならないな。教えても無駄だ。帰れ。」
彼が言い放った。

途端に雪依は泣きそうに、
「そんな、待って!この間もすぐ…」
すると楽譜の中に紙切れが入っていた。

「試験まであと1週間だぞ。分かってるのか。」

彼は言い、雪依の頭に手を置く。


「はい、分かってます」彼女はにっこり笑った。





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