優しい檻
リハーサルが終わり、向かったのは今日はいつもと違うホテルだった。
「ここ…?」最上階のスイートルームだった。
「凄い、景色!先生、どうしてこんな所に?」
1人で頑張ったご褒美かな。
彼はそう言い、雪依を抱きしめた。
「寂しい思いさせてごめんな」
と優しい声で言った。
「今日は1日、甘えていいぞ」
「本当?!先生」
彼は雪依の頭を撫で、優しく頬に触れた。
「先生、大好き」
雪依は今までにない幸せに酔いしれた。