夏 夢現
「俺のせいなのか?サナがここにいるのは・・・」
「そう思うかい?」
「わかんね・・・でも、もしそうなら俺は・・・」

サナを苦しめているのが俺のせいなら
そう考えただけで涙がでそうになる

「カイリや、それだけは私にもわからない
でもいまサナちゃんを助けられるのは、おまえだけなんだよ」
「・・・」
痛くて仕方が無い・・・でも
「俺、どうしたらいいんだ」
「まずは全てが見れるようにするんだね」
「全てって?」
「レーコン、セーレイ、ユーレイ」
「せ・・・」
「おまえさん、昔は全部見えてたんだよ?」

まじでか

「今なんっっっにも見えないんですけど」
「そりゃおまえさん次第だよ」
お茶を一口飲んだ
「次第って・・・」
「昔は見えてたんだ なんのこともないよ?
拒むのをやめな」
「その拒むのをって、なんなんだかわからねーんだけど」
「信じなさい 何も怖がらなくていいんだよ
おまえさんを、とがめるモノなんて何もないんだよ・・・」
俺は下唇をかんだ

「自分を許せってぇの?」
黙ってうなずくばーさん
「それは、無理だ・・・」
「なんでだい?」
「俺は、サナを死なせてしまったんだ 俺が手を離したから・・・
しかも今サナを苦しめてるのが、俺のせいなら・・・」
「カイリ!」
「・・・俺は自分をゆるせないんだ・・・!」

俺はまた外へ飛び出してしまった
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