夏 夢現

「何をどーしたらいいんだかわかんないんだけど」
すべてを受け入れるなんて
俺はそこまで大人じゃあないんだ
過去をみれば懐かしくて痛くなる

もう、大切な人は俺の記憶の中でしか生きられないから
罪をみれば苦しくて自分を殺したくなる
俺が手を離してしまったことを悔やんでも悔やみきれないから
声はわけわかんねーし

「はっきり言ってやるよ！
俺はここが大っっっ嫌いなんだ」

≪カイリ≫

俺は座りこんだ
「嫌いなんだ
ここにいちゃダメなんだ　俺なんか」
なんか頭に血が上っちゃって
テンション上がったり下がったり大変だよ・・・
「逢いたいんだ・・・
望んじゃいけないのに俺がいけないのに」

いつも望んでる
あのことは全部夢で
あの子が生きてたって・・・

「逢いたい・・・サナ」
過去に戻っても今になっても大切な人
俺が死なせてしまった人
「はっ拒みすぎて何をどーすりゃいーかわかんねぇや」
≪カイリ、後ろ見てよ≫
「は？」
俺は後ろを見た