夏 夢現
目がもの凄く開いて
声がでなくなるくらい驚いた
それとおなじくらい嬉しくて仕方がなくなった
「サ・・・ナ」
そこには青白い光に包まれたサナだった
≪カイリやっと逢えたね≫
「な、なんで?なんでサナが?サナはずっと前に・・・」
≪うん≫

悲しそうに笑うサナ
俺、幻みてんのかな?だったらものすごい幸せな幻だなぁ
「夢なの?サナ ここにきたからサナに逢えた夢みてんのかな 俺」
≪違うよ私はちゃんと、ここにいるの≫
「でも・・・」
≪ほら さわれる≫

サナは俺の手をにぎった
本当にサナがいるんだ!

≪いままでずっと側にいたんだよ?
カイリがここにきてから≫
「え 俺、全然わからなかった」
≪だってカイリ、なかなか心ひらいてくんないんだもん≫
「あ・・・そか・・・」
≪まだ完全にはひらいてくれてないけどねー
ひらいてくれたら、もっといろんなこと見えるのに≫
「は?見える?」
≪そ 私みたいなレーコンとか≫
「レーコン?」
≪うん カイリのおばあさんに聞けばよくわかるよ≫
「ばーさんに?」
得体がしれねーなぁ あのばーさん


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