愛宙-あいちゅう-
プロローグ
恋をするって


こんなにも切なくて、


こんなにも辛くて、


こんなにも苦しくて。





でも―――こんなにも、温かい。(笑)
















街はイルミネーションでキラキラとまぶしい。

学校では急にカップルが増え始め、おもちゃ屋さんとケーキやさんはクリスマス商戦で忙しくなる、この季節。

「美空ぅ~早く早くぅ♪」(笑)

アタシの信友(笑)のサオリが幸せいっぱいの笑顔でアタシを急かす。

今日はサオリのカレシへのクリプレ(笑)の買い物にきたのだ。

サオリは一ヶ月ほど前から同クラ(笑)のリョウとつき合い始めた。

二人ともすごくラブラブで、リョウのために一生懸命店のウィンドウを覗くサオリを心底うらやましいと思った。

アタシも早くカレシ欲しいなあ・・・・・・。







―――美空 美空(みそら みく)。

性春学園高等学校(美空が住んでいる地域の人は略して性学って呼んでる)に通う、高校一年生。

特別かわいいってわけでもないけどブスでもない。身長、体重、中の中。

勉強はまあまあできるほうだけど、数学がちょっと苦手なんだぁ><

特技はあやとり、一輪車、フラフープ。

料理上手なとこが唯一のとりえカナ。




こんな、絵に描いたような普通のオンナノコなアタシはこの時、これからアタシの人生がこんなにも大きく変わるなんて、思いもしなかった。
















< 1 / 8 >

この作品をシェア

pagetop