愛宙-あいちゅう-
そしておもむろに男の一人がケータイで連絡をしはじめた。
「ええ・・・はい・・分かりました。ブロッコリーですね。あと卵、牛乳・・・・はい、はい。レシートを見せますから・・・・それでは失礼します」

そしてもう一人の男になにやら耳打ちをした。
このようなスキにアタシが逃げ出さなかったのは、ケータイ小説のヒロインは大抵ここらでレイプされているし、もしここでそうなったらアタシもヒロインになれると思ったからだった。
「姉ちゃん、ちょっとついてきてくれないかい」

そういって腕をつかんでくる男。

ここで普通は『男の力にはかなうはずもなく』というナレーションがつくのだがよしかわさんはそんなことはしない。

もちろん抵抗するそぶりは見せても本気で抵抗はしない。

先ほどのように美空はヒロインになりたかったのだ。

けっこうあっさりとつれていかれる。




そして着いた先は・・・・
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