有罪モラトリアム
私「・・・はやく会いたいです。」


ぽろっと本音がこぼれてしまいました。
本当はずっと寂しいと思っていたから。
クリスマス以来ずっと会っていません。
頭の中で、イヴのことを何度も何度も思い返して寂しさを紛らわせていました。
でも、もうそれも限界なくらいに、寂しくて。
声を聞いたら、余計に顔が見たくなってしまいました。


彼「僕も、ずっとそう思ってました。」


あぁ。
私は1人で恋愛してるわけじゃないんですね。
私が寂しかったら、きっと彼も寂しい思いをしてるんだ・・・。


彼「○日まではがんばって寂しいの我慢しますねw」

私「じゃあ私もガンバリマス・・・w」


なんとなく恥ずかしかったけど、彼の気持ちを聞くことができて嬉しかったです。
すぐ会える距離じゃないから、頻繁に会えないから・・・
気持ちの確認は私にとってすごく大切なことでした。

その後はイベント会場の話や、大学への行き道、内容についてなど細かく説明をしてくれました。
衣装合わせの日は、大学の最寄駅まで迎えに来てもらうことになりました。

ずいぶんと長い時間話していたと思います。
途中で一度電波の調子が悪くって電話が切れてしまいましたが、
彼がかけなおしてくれました。
そして一通り会話が終わると、彼は私にこう言いました。


彼「ずっと話していたいけど、そういうわけにもいきませんよね・・・w」

私「そうですね・・・。」

彼「それじゃあ、明日はやいのでそろそろ寝ますね。」

私「はい。」

彼「ユキさん、おやすみなさい。」

私「おやすみなさい・・・。」

彼「大好きです。」



!!!

プツっと電話が切れました。

ま、また言い逃げですか!!w

ずるいよ・・・。私だって言いたかったのに。


でも、嬉しい。

すごく嬉しい。

早く会いたい。

会いたいよ。



私は数日後の衣装合わせまで、必死で寂しい気持ちを我慢しました。
カレンダーに×印までつけて、
毎日毎日、彼に会える日を心待ちにしていました。
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