有罪モラトリアム
彼の傍で、Bと話をしているうちに、ウエイトレス全員が集合しました。
総勢十数名。
彼から挨拶と、衣装合わせの説明がされました。
彼「それではサイズに合った衣装をお渡しするのでそれぞれ衣装を着てください。
外部の方の顔を把握するために1枚だけ写真撮影をします。
イベントが終わったら持ち帰ってもらっても結構です。
紙に必要項目を記入したら、僕のところへ持ってきてください。」
身長や服や靴のサイズなどを書く紙を渡されました。
その紙を記入してカナタさんのところへ持っていくと、隣にいた部長が私の紙を取り上げ、
O「ちま子は、チマ・チョゴリってもう決まってるから。」
と言われました。
一瞬ダジャレ?と思いましたが。
ちまちょごり・・・?って韓国の民族衣装だっけ?
O「おい、H。ちま子にピンクのちっさいチマ・チョゴリ着せてやって。
ノリゲもよろしく。」
OさんにHと呼ばれたその女の人は、スラっとした長身の女性で、細くて長い目が特徴的な人でした。
H「部長、コチはどうします?」
O「頭はあとでやるからとりあえず衣装だけ着せたって~。」
H「じゃあこちらへどうぞ。」
カーテンに仕切られた着替えスペースに案内されました。
H「じゃあこのチマ(下)とチョゴリ(上)を着てください。
チマの下にこのペチコートも着てね。
多分普通に着れると思うけど、困ったら呼んでください。」
いそいそと着替えをします。
ペチコートを着ると、スカート(ここではチマ)にふわっとボリュームをもたせることができます。
私「あ、あの。着れました~。」
カーテンの中から少し大きな声で言いました。
Hさんがすぐに来てくれました。
H「丈は大丈夫みたいですね。じゃあノリゲをつけますね~。」
ノリゲと呼ばれる装飾品をつけてくれました。
ほぇー・・・刺繍が入ってて高そう・・・。
汚さないようにしなくちゃ。
H「あとで髪にも飾りをつけますから、ちょっと外で待っててもらっていいですか?」
着替えスペースからでると、彼と部長が忙しく衣装の指定をしていました。
他にも民族衣装の人がチラホラ。
写真撮影をしています。