有罪モラトリアム
Y「カナタとゲームの中で知り合ったって本当?」
私「はい・・・。」
Y「カナタがさぁ、こないだいきなり僕の彼女も連れてきていいですか?
って言ったもんだからみんな驚いてたよw」
私「カナタさんが言い出したんですか?」
私はてっきりMに便乗したのかな、って思ってたんだけど。
Y「うん。今まで誰とも付き合わないでさ、急に彼女連れてくるってw
いるなら最初からそういっとけばいいのにさw」
私「付き合い始めたの、最近ですから。」
Y「あぁ、気を悪くしたらごめんね。
部員にカナタのことすごい好きなやつがいてさ。Fっていうんだけど。
今日、ユキちゃんのこと睨みつけてたやつw」
睨みつけていた・・・?!
ぁ!もしかして。
私のことずっと見てた女の人のことかな???
普通の人に見えたけど、そういう理由があったからなのか…。
ん?そういえば・・・
だいぶ前にMの話で「カナタ、お前告白されてなかったか??w」って聞いたような…。
もしかしてあの時のことなのかな??
私「そういえば・・・。」
Y「安心してw カナタはキッパリ断ってたって話だし。
だいぶ前の話だから、ユキちゃんには関係ないと思うな。」
私「そうですか。。。」
この人と話してると、なんか調子狂うなぁ。
私にとってはあまり聞きたくない話でした。
昔の話なら尚更、知る必要がないなら尚更、
そんな話しなくたっていいのに。
私「Yさん、戻らなくて大丈夫なんですか?楽器練習してたんじゃ。」
Y「ん?平気平気!俺いっつも真面目に練習してるもんw」
この人と話してても全然楽しくない…。
ちらりと門の方を見て思いました。
このまま帰っちゃおうかな…なんて。
ううん。本当はそんなこと思ってない。
はやく練習が終わってカナタさんと2人で話したいなって思ってる。
Yさんはそんな私の思いを知るわけもなく、
校内の説明やら、自分の話なんかをし続けています。