有罪モラトリアム
彼の通学路を一緒に歩きます。
ここが彼の住んでいる街なんだ。

コンビニ、スーパー、ファミレス、公園・・・

しばらく歩いていると、彼は「ここです。」と言いました。
前方には2階建ての白いアパートがありました。

彼「僕の部屋は2階です。ちょっと荷物を置いてくるので・・・
  少し待っててもらっていいですか?」

私「はーい!」

彼は鉄製の階段をカンカンと音を立てて上り始めました。
なんとなく後ろをくっついていく私。

カバンから鍵を取り出して、玄関の扉を開けました。

な、中が見たい・・・・・!!!
という抑えられない衝動がっ!

私「ちょっとだけ覗いちゃってもいいですか?」

彼「む。狭いですよ。」

私「おじゃましまーす!」


私は体を乗り出して、玄関にあがっちゃいました。


わぁぁ。
さすがに彼の部屋だけあって、キチンと整頓されています。
家具は黒に統一されていて、シックでシンプルな感じで彼らしい。
TVの横にはゲーム機、その隣にPCモニター。
あぁ、いつもここからゲームの世界へ来てるんだ。
大きな本棚も見えます。
私と一緒で読書家なのね。
六法全書はうちにはないけど・・・。

玄関のすぐ近くにダイニングがあって、その奥に一部屋、という間取りでした。
ダイニングからはお風呂(トイレもあるのかな?)にもいけるようになってました。
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