有罪モラトリアム

噴水が舞い上げる水しぶきをぼぉっと見つめながら、

また他愛もない話をして、缶の中身も底をつきました。

私「全部飲んじゃいました。」

彼「僕も・・・。」

すると彼は缶をコトリと端に置いて、

私の方を向き、

あ。と思った時には抱きしめられていました。




彼「今日、あの時、Yがユキさんにキスしたって言って・・・
  頭がおかしくなりそうでした。」


私「え?!!
  違うです!!そんなこと!!」


彼「わかってます。でもすごく動揺してしまいました。
  Yは僕を嫌ってるんです。
  まさかユキさんに何かするとは思ってませんでした。
  何もなくて本当に良かった。」



だから様子が変だったんだ・・・。
Yさんは何を考えてるの?




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