有罪モラトリアム

私「あの・・・違うんです。結婚したくないわけじゃないんです。」

彼「無理しなくてもいいですよw」

私「無理してません(´・ω・`)」

彼「気にしなくても大丈夫です。」


・・・・。
わかってもらえてない気がする・・・。
違うのに、好きなのに。

思わず、モンスター狩りの手が止まります。

彼も気づいて手を止めました。


彼「ユキさん、ゲームで結婚式なんてしなくても、僕は大丈夫ですから。」

私「違うんです、なんて言ったらいいのかわかんなくって。
  カナタさん、絶対誤解してるもん」

彼「誤解なんてしてませんよ。
 正直に言うとちょっとショックでしたが、ユキさんが嫌なら構いません。」


画面をみていたらポロポロと涙がこぼれてきました。
なんで?なんで??
どういったらいいの???




私「好きだから挙げたくないんだもん。」




私は思わずゲーム機の電源を引っこ抜きました。

真っ暗になった画面をみつめながら、バカみたいに泣いて。

わかってもらえないのが辛くて。

気持ちを表現できない自分にイライラして。

わけのわからない言葉を吐き捨ててきてしまったことに後悔してて。



♪~♪♪~~♪~~♪


ケータイが鳴りました。
着信は彼からでした。



しばらくメロディーが鳴り続けているのをぼぉっと見つめていました。
今なにをいってもわかってもらえないかも。


でも彼は何回も電話をかけてきてくれました。

泣きながら電話に出ます。

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