有罪モラトリアム
3人で作ったグループに、新規のメンバーがどんどん増えていき賑やかになっていきました。
カナタさんと2人っきりで遊ぶ機会もすっかり減りました。

ゲームに入りびたりの夏休みは終わってしまい、9月になり、

季節は夏から秋へ。
学校から帰ってくると、ゲームにログインするのが楽しみでたまりませんでした。

そして、10月のことだったと思います。
学校でのSからの嫌がらせはまだ続いていました。
Aはまだ登校できない状態でした。
私は学校ではすごく寂しい思いをし続けていました。
ログインしてみると、珍しい事にカナタさん1人しかいませんでした。
久々に2人で遊ぼうか、ということになりました。

話題がなんとなく学校のことになって、
私は優しい彼なら話を聞いてくれると思い、
Sとのことを相談しました。
彼は親身になって話を聞いてくれました。
T君とのことも、ややぼかして話したのですが、彼が

「ユキさんは今でもT君のことが好きですか?」

と聞きました。
なんでそんなこと聞くんだろうと思いながら、

「T君のことは、もう諦めてます。いい思い出です。」

と言うと、


「そっか。よかったw」


って・・・・・。

「よかったw」
ってどういう意味ですか・・?!

バカだから期待しちゃいます・・・。
カナタさん、それは・・・。
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