有罪モラトリアム

着替えて髪を整えて、顔を洗って・・・化粧して。
その過程でハッと思い出しました。

昨夜のことを・・・。

うぁぁぁぁ。
昨夜あんなことあったばっかなのに、家に二人っきりだなんて!!!
ちょっ・・・!!
どうしたらいいの!?!!
ってかウチの親達はなに考えてるの!
お姉ちゃんが朝帰ること知らなかったのかな?!

別に彼を信用してないわけではないのですが、なんだか緊張しちゃいます…。
彼には家族がいないこと黙っておこう…。


客室の扉をコンコンと叩きました。

「カナタさん?起きてますか?
 入りますよー。」

・・・・。

返事が、ない。

扉を開けて中に入ると、彼はまだベッドで寝ていました。


うわーーうわーーー。
寝顔・・・可愛い・・・。
パジャマが大きいせいか、胸元がちょっとはだけててなんだか色っぽい…。

きゅうぅぅぅん

しゃ、写真撮っちゃおうかな…(ぉぃ)


「カナタさ~ん・・・。」


反応がありません。

私は遠慮がちにほっぺたをつんつん突付きました。


「うん・・・?」

「朝ですよ~。」

「あれ?ユキさん?」


ねぼけてるぅぅぅ

かっ、かわいいっ・・・。
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