有罪モラトリアム


2月の中旬、その日は私の17歳の誕生日。


学校ではAや友達が誕生日プレゼントをくれました。
覚えててくれたことが嬉しかったです。


学校が終わると、急いで家に帰って…
父が帰ってくると、家族3人でささやかなパーティをしました。


母の手作りケーキに17本の蝋燭。


お姉ちゃんからお祝いの電話もありました。


両親は10歳になった時から、
誕生日に宝石をプレゼントしてくれました。


今年は真っ赤なルビーのネックレス。


胸元に飾って一緒にケーキを食べました。


「ユキも大人っぽくなったな。」


父が少し寂しそうに言いました。
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