有罪モラトリアム
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23時半近く、彼から着信です。
私は慌てて電話を取りました。
「ユキさん…。」
「どこにいますか?」
「今、家のすぐ近くに車を止めました。」
「本当に来たんですね。」
「すみません、なんか急に恥ずかしくなってきました。
こんな夜中に迷惑ですよね…。」
「逢いたかったです。すぐ行きます。」
電話を切り、部屋から道路を覗きました。
彼の車がすぐ近くに止まっていました。
まるで泥棒みたいにコッソリと歩いて、そっと玄関の扉を開けました。