有罪モラトリアム


♪~♪♪~♪~~♪


23時半近く、彼から着信です。


私は慌てて電話を取りました。


「ユキさん…。」


「どこにいますか?」


「今、家のすぐ近くに車を止めました。」


「本当に来たんですね。」


「すみません、なんか急に恥ずかしくなってきました。
こんな夜中に迷惑ですよね…。」


「逢いたかったです。すぐ行きます。」


電話を切り、部屋から道路を覗きました。
彼の車がすぐ近くに止まっていました。


まるで泥棒みたいにコッソリと歩いて、そっと玄関の扉を開けました。

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