有罪モラトリアム
鎖骨と肩を露にして、


私はひたすら彼を見つめていました。


キスして。


今にも口に出してしまいそう。


彼は愛しそうに頬を撫で、


私にキスをしてくれました。






―――――――――長い、長いキス。


自分の口からため息のような、恥ずかしい声が漏れてしまって


でもどうにもならなくて


彼にされるがままになっていました。


彼はガタンと助手席のシートを倒して、


私の上に覆い重なりました。





あぁ…

頭がどうにかなってしまいそう。


好きで、好きで、

この気持ちをどこにぶつけたらいいの…?



唇が首筋を這って、変な感覚に襲われました。



やばい。


どうしよう…。


まだ、その先は怖いの。
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