有罪モラトリアム
「ユキ…、ユキ…。」
彼は私の名前を繰り返し、
肩、首筋、唇、耳・・・
たくさんの場所に口付けをしました。
時々見つめあうと、また顔に血が上ってしまうのを感じましたが、
必死で我慢しました。
彼はキスしながら、少しストールをずらして、
私の胸にもキスを始めました。
小さい胸を見られるのが究極に恥ずかしく、
私は恥ずかしさのあまり、ぎゅっと目を瞑って、
でも目を瞑ると余計に唇の感触が鮮明になって…
我慢して、我慢して…
「ユキの肌、真っ白だ。本当に雪みたい。」
「・・・綺麗です。」
あぁだめだ・・・。
そんなこと言われると余計に恥ずかしい。
そんなに優しく胸を這われると、変な声が出ちゃう…。
必死に声を押し殺しました。
どのくらいの間、キスされていたのかわかりません。
彼がやっとキスを終える頃には
私はヘロヘロになっていました。
体に力なんて入らなくて、肌を露出させたまま、
半分しか開かない目で彼を見つめることしかできませんでした…。