有罪モラトリアム
なぜ・・・こんなことに・・・。
私は泣く泣く、なんとか作戦を立てようと思いました。
なけなしのお金を使って、なるべく強い武器を買いました。
ガー子と比べて、私が優位な点はたった1つ。
それはMP(マジックポイント)。
このMPが多いほど、魔法がたくさん使えます。
ガー子と自分を比べると、たぶん装備で差はあれど
100~200MPはこちらが優勢です。
そのかわり、HP(ヒットポイント)と呼ばれる体力を現すゲージは、
ガ-子の方がずっと多く、倒すのはかなり困難なことに思えました。
この体力のゲージを0にしないと、勝ったことにはなりません。
長期戦に持ち込むんだ…。
なんとか攻撃しながら、HPを回復して、相手のMPが先になくなったら…
回復手段をなくして倒せるかもしれない。
そのくらいしか、勝つ方法はない。
カナタがガー子なんかにチューされるの、絶対見たくないよ…。
いや、逆か…。
うぅぅ。もっとヤダ!!
みんなおもしろがってるみたいだけど、
こっちは真剣なんだから!!
負けない!!!!
そんな私に強い味方が。
もちろん、彼です。
彼は装備を作る腕がかなり上達していて、
今度の戦いに使えそうな装備をいくつか私にコッソリ貸してくれました。
「みんなには、内緒ですよw」
「私、絶対負けたくないよ…。
ばかみたいって思われるかもしれないけど。」
「もうみんなやる気満々ですからね…。」
「もしガー子が勝ったら…やっぱりチューしちゃう…?」
「嫌だけど…w
しなかったら周りがうるさそうですよね・・・w
というか、しなかったらされそうだw」
「うぅぅぅぅぅ。」
確かにその通りかも…。