有罪モラトリアム
2試合目、3試合目と…あっという間に試合は終わり、

とうとう私の出番がきてしまいました。



「さぁ、めっためたにしてやんよw」


ガー子は自信満々です。

高価な白い鎧に身を包んでいました…。
うぅ、ただでさえ防御力高いのに、更に高くなってそぅ。

どうやらガー子も私と同じ武器を使用するみたいです。

短期戦にもちこまれたら、分が悪い…。
なんとか耐えなきゃ。

私は自分の長所を生かすために、MPの増える、
彼手作りの布製品を身に纏って、勝負に挑みました。





「それではー!注目の第4試合・・・ユキvsガー子!
この勝負に勝つと、王子様からあつ~いキッスをプレゼントw
さぁ!勝負の行方は~?!いざっファイッ!」

調子に乗ったメンバーの実況など、真剣な私の目には止まらず、

武器を構えて、ガー子に向かって走りました。

お互いにハンマーを手に持ちながら、自分を強化するための魔法を唱えました。

そしてお次は、相手を弱らすための魔法・・・!

む。考えてることは一緒なのかな?

ガー子も私に痺れの魔法を唱えています。

私の魔法はバッチリ、ガー子を痺れさせることに成功しました。

運のいいことに、ガー子の魔法を弾き返しました。

やったぁ♪いい感じかも?!

そのことに焦ったのか、ガー子は今度は別の魔法を唱え始めました。

でも私はその横っ面をガツンと殴ります。

魔法の詠唱は途中で止まりました。

ガー子は魔法を諦めたのか、それからは一切魔法も唱えずに

ひたすらガツガツと私に攻撃を仕掛けてきました。


つ、つよい・・。さすが・・・。


攻撃力が高いせいか、私のダメージよりガー子のダメージの方が明らかに大きくて、
すこし焦りを感じていました。

だめだ。だめだ。

ここは落ち着いて、回復に専念しよぅ…。


回復を専門とするヒーラー同士の対決だったせいもあって、
勝負時間は他の試合に比べると断然長かったです。


私はひたすらガー子の攻撃に耐えて、少しずつ相手にもダメージを与えていきました。

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