有罪モラトリアム
頭の中が真っ白になって、
ガー子を押しのけて、
必死で逃げました。
店の外に飛び出して、
逃げて、逃げて、
走って、走って・・・
心臓がバクバクしていました。
苦しくなって足を止めると、
そこは見知らぬ地の、見知らぬ場所でした。
「ここ、どこ・・・?」
手に持ってるのは化粧ポーチとハンカチ。
どっちから走ってきたんだっけ・・・?
どうしよう…。
こんなとこ来たことない。
カラオケ店、どこだったっけ・・・。
急に不安になって、
涙がボロボロ落ちてきました。
なんでキスするのよ。
酷すぎる・・・。
カナタ以外の人なんて、全然嬉しくない。
もう、どうしたらいいの・・・?