有罪モラトリアム

カナタが探しに来てくれたんだ!



振り返ると、そこにいたのは・・・



ガー子、でした。




「ごめん!ごめん、悪かった。」



「こっち来ないで!」



「もう何もしないから。」



「来ないでってば!!」



怖くて手が震えていました。
また無理やりキスされるかも。
なんでこの人なの?!
もうヤダ。顔も見たくない。



「ごめんって・・・。
みんなのとこに戻ろう?
ちゃんと後ついてこいよ。」


そういうと、ガー子は歩きだしました。


本当にみんなのとこ連れてってくれるのかな…?


どうしよう、ホテルとか連れてかれちゃったら…。


警戒心でいっぱいでした。


距離をなるだけ多くとって、しぶしぶガー子の後をついていきました。


ガー子は時々後ろを振り返って私の姿を確認すると、


ゆっくり歩き始めました。


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