有罪モラトリアム


「無視されてムカついて・・・気づいたら、キスしてた。」



「前から怪しいと思ってたら…。」



えええっ!
カナタ、気づいてたの・・・?



「でもガー子、私に自分は女だって言ってたのに。」



「からかっただけだよ。」



「もう帰れ。」



カナタは、ガー子に、そう言いました。



「2度とグループにも来るな、いいですね?」



うわ・・・めちゃくちゃ怒ってる・・・。
どうしよう・・・。



「わかった・・・。」



ガー子はそう言い残すと、そのまま本当に帰ってしまいました。


しばらく、沈黙が続きます。


どうしよう、どうしよう・・・。




「俺ら、先に戻ってるから。」



Mはそう言うと、Bと一緒に店の中へ戻って行きました。

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