有罪モラトリアム



彼は私を抱き寄せました。


「ちゃんと消毒しますから。」


唇が重なると、全身から力が抜けてしまいます。

やっばい…スイッチ、入っちゃう。

まだ酔いは完璧に醒めてなくて、
いろいろなことがあったから、混乱気味で・・・

それでも、キスが嬉しくて…


「もう他の男にキスされちゃダメですよ。」


「私だって、イヤです・・・。
 カナタじゃなきゃ・・・。」


「僕だけのものだったのに。」


ますます、激しくキスされました。
ああぁ・・・段々変な気分になってくる。
なんだろ、これ。


「もっと・・・。」


もっとキスしてほしくて。
なんだか足りない気がしてしまって。
口からそんな言葉がこぼれました。

カナタは私を軽々と抱き上げて、
ベッドの上に乗せました。


あれ・・・?


着ていたワンピースの肩紐をはずされて、

誕生日のあの夜みたいに・・・

いつのまにかブラも取れてて・・・

首や胸にキスを繰り返されました。


は、はずかしい・・・!

でも全然嫌じゃないなんて…

私ってやらしいのかな…。




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