有罪モラトリアム

その日の夜、Sに電話をかけてみましたが出てくれませんでした。
仕方なく、メールをしました。

タイトル:ごめんなさい

本文:S・・・今日は急にあんな相談しちゃってごめんね。
T君のことなんだけど、Sがずっと好きなの知ってるのに返事に迷っててごめんね。
Sは一番の友達だから、許して欲しいんだ。

1時間ほどすると、メールの着信音が鳴りました。
Sからでした。

タイトル:なし

本文:裏切り者はもうどうでもいいです。勝手にしてください。
もう電話とかメールとかしないでくれる?ウザいから。

ショックでした。
Sとはもう友達に戻れないのかもしれない・・・。
明日からどうしたらいいのか、すごく不安でした。
でももう既に、誰もSを止める事はできなかったのかもしれません。

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