有罪モラトリアム
彼の告白を受けてからは、毎日のように2人っきりでグループを組み、
話をしたり、ちょっとした遊びをしてみたり、
まだ2人が会ったばかりの頃のように、ただ無邪気に遊んでいました。
毎日、彼を1人占めして、彼の「おやすみなさい」が聞けるのが嬉しかった記憶があります。
Bはあれ以来は特に何も言って来ませんでした。
時々彼に内緒話をしているみたいでしたが、詮索するのも嫌だし、彼にはBのことは一切聞きませんでした。
そしてとうとうやってきてしまったのです。
オフ会の日が。
ゲーム世界内での、恋の不思議なところ・・・
それは、同じ人と2度出会いがあるということです。
最初はゲームの世界で出会います。
それだけでも奇跡的な偶然の上に成り立っていることかもしれません。
そして、更に、
リアルで会える場合は・・・同じ人と出会いが2度あるのです。
前日は美容院に行きました。
パーマをかけなおして、美容師さんにセットの仕方を入念に確認!
高いムースだって買っちゃった。
少しでも彼に可愛いって思って欲しかったから。
服だって新しいのを買っちゃいました。
選ぶのにすごく時間がかかっちゃったよ。
リボンのついたスカート。可愛らしいコート。
私に似合ってればいいんだけど・・・。
メイクも念入りにしました。
下手なんだけど、高校生になってから雑誌見ながら必死で練習してました。
大学生の仲間達に混じっても、浮かないように。
ドキドキドキドキ・・・・・・・
東京駅へ向かう電車に乗って、
私は今まで彼との間にあったことをずぅっと考えていました。
優しくて真面目なGさん。
どんな人なんだろう・・・?
私を見てどう思うんだろう・・・?
もし幻滅されちゃったら、私たちの関係はどうなるんだろう。
もう一緒に遊んでもらえなくなるのかな・・・。