有罪モラトリアム

あれ?でも撮影してない・・。

彼「4人で撮りましょうか。」

あれれ?顔が赤い・・。

て、照れてる?!!

うわ、めっちゃ可愛い・・・!!

彼「あ。えと。ちょっと待ってくださいね。」

彼は私に背中を向けてしばらく止まっていました。

カナタさんっ・・・カナタさんっ・・・

か、かわいすぎるぅぅぅ

しばらくして、彼はMとBに

「プリクラ奢ってあげるので勘弁してください。」

と言い、4人でプリクラを撮りました。

その後は帰ることになって、

途中の駅までみんなで一緒に行ってお別れになりました。

すると、彼が

「途中まで送らせてもらえませんか?」

と、私と同じ電車に乗ることに。

私はMとBにお礼を言って、2人とお別れしました。

彼と電車で2人っきりです。

でもずっとどうでもいい話ばかりしていました。

時刻は既に夕方でした。

彼と過ごしていると、時間があっという間に過ぎていきます。

電車はお別れの駅に到着しました。

とうとう、今度こそ本当にお別れです。

彼はホームに降りました。

発車のアナウンスとベルが鳴り響きます。


彼をじっとみつめます。

彼も私をみつめています。


彼「ユキさん、さっきはすみませんでした。」

私「え?」

彼「えっと・・・ユキさんの気持ちも考えずに・・・。」

チューのことかな・・。
うぅ。思い出すとまた恥ずかしくなってきちゃう・・・。

彼「じゃあ、また連絡します。」

これでしばらく会えないんだ。
寂しい。
すごく寂しい。

私「あの・・・クリスマス、楽しみにしてます。」

彼「僕も楽しみです。」

電車の扉が閉まった。
彼は手を振ってくれます。
私も手を振りました。

私はずっと彼を目で追っていましたが、
あっという間に彼の姿はみえなくなりました。
思わず泣きそうになってしまいました。

私・・・ゲームの世界でもリアルでも・・・
ずっとあなたの隣にいたい。

ダメですか・・・?

こんなこと考えちゃ、ダメですか?
< 72 / 287 >

この作品をシェア

pagetop